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ペイオフレシオは重要です。2019.05.23| コラム
ペイオフレシオ(Payoff Ratio)とは
ざっくり言いますと、
「損切りの幅」と、
「利食いの幅」の、
「比率」のことです。
POR、またはPRと略される場合があります。
リスクリワードレシオという表現もされますが、全く同じ意味です。
計算式は
「平均利益値幅」÷「平均損失値幅」
となります。
さてところで、みなさんはトレードで
何を求めていますか?
勝率ですか?
負けないことですか?
確かに、上記のことを求めることは、
トレーダーとして当たり前のことです。
しかし、トレードにおいて上記のことを、
「優先的」に求めるのはいけません。
勝率や負けないことより、
ペイオフレシオを気にしていただきたいのです。
「なぜペイオフレシオなのか?」
について説明します。
・勝率を求める
・負けないようにする
このことは、必ずしもトレードで利益を出すことと、イコールではありません。
この2つにこだわり過ぎてはいけません。ペイオフレシオがまだよく分からない方のために、具体的にみていきましょう。
利食い40円、 ロスカット20円の売買ルールがあり、必ずどちらかの価格にタッチで決済すると仮定しますと、
平均利食いは40円。 平均損失は20円になります。
よってペイオフレシオは
40 ÷ 20 =2
利食い20円、ロスカット40円だとすると、ペイオフレシオは
20 ÷ 40 =0.5
利食い幅に対してロスカット幅が狭いと「1」より大きくなり、ロスカット幅のほうが大きいと「1」より小さくなります。
POR=2ですと、2回負ける間に1勝以上すれば、資金はプラスになります。
ペイオフレシオが高いほど、一発の利益は大きく、
逆に低いほど、負ける一発が大きくなります。
後者はいわゆる「コツコツドカン」になり易いトレードといえるでしょう。
勝率99%のトレードがほしい。とすれば、
5円利食い、ロスカット500円。にすればすぐに作成できます。
資産曲線は順調な右肩上がりですが、あるとき、スッコーンと落ちます。
ポジションを持っても含み損に耐えられないでしょう。
トータルで利益を求めることを前提にトレードを組み立てることを、
考えたときに、勝率だけでなく、ペイオフレシオの重要性があるのです。
では、ペイオフレシオの高いトレードにすればいい。
のですが、このペイオフレシオの高いトレードをするのは、
決して簡単ではありません。
負けトレードのほうが、多くなるからです。勝率を追及してトレードしている方が、精神的にはものすごい「楽」です。
しかし楽をしていても資金は増えません。根本的な問題の解決にはならないのです。
私たちは継続して利益を出さなければいけません。
継続して利益を出さなければ、生き残っていくことは難しいでしょう。
実際には負けトレードを増やし
ペイオフレシオを気にして、トレードをトータルで組み立てるほうが、利益を継続して出すことは簡単なのです。
トレードを振り返りをしたとき、また売買ルールを作成するときには、
勝率と、「ペイオフレシオ」を意識した取り組みが重要です。