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マーケットプロファイルの見方、使い方2020.11.11| マーケットプロファイル
マーケットプロファイルとは?
到達した価格帯を時間ごとに記録してく価格帯別出来高分析です。
1981年にピーター・スタルドルマイヤー氏によって考案され、シカゴ商品先物取引所に商標登録されており、
グラフ類の著作権はシカゴ商品取引所が保有しています。
先物市場、特に日本では日経225先物ラージ30分足で使われることが多いです。
週足、月足などでも使われています。
マーケットプロファイルの一例
株式会社フィスコより 2018/9/20 日経225ラージ
縦書きの場合
マーケットプロファイルの作成の仕方
取引開始から30分区切りに、A,B,C,D・・・と時間帯を区切り、
一般に呼び値で作った価格表に、Aの時間で到達した価格帯に、Aを記録し、
Bの時間で到達した価格帯に、Bを記録していきます。
このように記載していくと、1日の動きがなだらかなヒストグラムになることが多く、
マーケットプロファイル分析では、「ベルカーブ」と呼ばれます。
モード
出来高の一番厚い部分、つまり一番多くのアルファベットが詰み上がっている価格です。
積み上がり数が同一数の価格帯がいくつかある場合、終値に近い方をモードとします。
その日の取引において最も商いの多い価格として意識されます。
(売買高の最も多い価格をMODEとする考え方もあります)、
翌日以降に抵抗帯、支持帯として意識されます。全ての時間帯で約定したモードを
「パーフェクトモード」と言います。
バリューエリア
モードを中心とした出来高の70%が集中する価格帯を示します。
(一日の取引レンジの両端のシングルプリントのTPOはノーカウント)有効TPO数の70%以下
となる価格帯となります。第一標準偏差の考え方からマーケットは営業日の6~7割の確率で
正規分布曲線(ベルカーブ)を描くといわれており、市場参加者のうち約7割が取引した
この価格帯が翌日の参照価格帯として意識されます。
極値、Tail:逆張りポイント
シングルプリントがひとつしか無い、上下両端に出来たシングルプリントの価格帯を極値と呼びます。
また、上下どちらかだけに形成され、2つ以上並んだものをテール(tail)と呼びます。(最後の時間帯を除く)
これらはマーケットに避けられた(ひとつの時間帯でしか付けられていない)価格であるため、
安値では買い勢力、高値では売り勢力が強かったことを示します。特にAの時間帯で形成した極値は
信頼度が高いとされ途中で否定されることなくそのまま 極値 or Tail を残す傾向が強く、
引けの形状として残した場合、翌日の上値抵抗帯、下値支持帯として意識されることが多いようです。
イニシャルレンジ (IR・InitialRange)
イニシャルレンジは取引が始まって最初の1時間(9時~10時)で形成される価格レンジのことです。
「イニシャルレンジ」の価格帯をブレイクすることを「イニシャルレンジブレイク」と呼び、
主にデイトレードで使われる手法で、株や日経225では相場の強弱を計る上で重要な指標の一つ。
なお、最終時間にブレイクした場合は見送る。
ブレイクターゲット:(一般にはエントリー価格からイニシャルレンジ価格幅を足したもの)にて手仕舞い
TPO:相場の強弱を測る
MODEを基準としてMODEの上に積みあがった(MODEはカウントしない)TPOをポジティブTPO,
下に積みあがったものをネガティブTPOと呼び、このTPO数の比較でどちらの勢力が優勢であったかが
判断できます。(上下両端のシングルプリントは無効TPOとしてノーカウント)
ローテーションファクター(RF):相場の強弱を測る
各時間帯の高値と前の時間帯の高値、安値と前の時間帯の安値を比較して積み上げた数字を
ローテーションファクターと呼びます。
高値を比較した数値をトップ、安値を比較した数値をボトムと呼びます。
高値を切り上げればトップに+1、切り下げれば-1、同値の場合は0とします。
一方、安値を切り上げたときも+1、切り下げれば-1、同値は0となります。