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寄り引けシステムトレードの成績はどれくらいの期待を持てばよいか2019.04.19| コラム 

昨日、「年間計画と利回りのススメ」でもご紹介した寄り引けシステム。

これについて、詳しくご紹介したいと思います。

日経225のシステムトレードで最も有名なものが、
「日経225の日中寄り引けシステムトレード」です。

寄付き8:45にエントリー、15:15分に決済。
ロスカットや利食い設定があるものもあります。

どれくらいの期待値を持てばよいのか、というのを経験則でお見せします。

日中寄引けトレード(参考選定基準)
毎日エントリー、ロスカット無しタイプ
勝率:53%~55%程
期待値:10%以上
ペイオフレシオ:1以上
プロフィットファクター:1.3~1.8
最大ドローダウン:1500~2500円

この数字を見て、こんなに低いの?と思う人がいると思いますが、
毎日取引する寄り引けで、
これだけのパフォーマンスが出せれば十分です。
毎年コンスタントに55%以上の勝率が出せれば
「超優秀」なシステムトレードです。

この数値より低い(ドローダウンは高い)場合は、
手法を見直すべきであり、
この数値より高い(ドローダウンは低い)場合は、
カーブフィッティングされ過ぎている可能性が高いです。

さらにいえば、長期(3年以上)に渡り
58%を超えてくるようなシステムトレードは
「ありえない」レベルで、
ほぼ間違いなく「バックテスト」の成績です。

もし本当にそんなシステムトレードがあれば、
一般トレーダーが「数万円」レベルで手に入れるものでは無く、
「数千万円」以上のシステムと考えてください。

また、ペイオフレシオ「1以上」であること。
利食いもロスカットも無い寄り引けであれば、
無造作に取引した場合のペイオフレシオは
「1」が平均値になります。

しかしながら売買手法では相場のトレンドをとらえ、
相場と噛み合うことが多い手法程、
この「ペイオフレシオ」も高いパフォーマンスになります。
必然と優れた寄り引けのシステムトレードは
ペイオフレシオが1を超え、
1.1~1.2ぐらいあると望ましいです。

最大ドローダウンは概ね2000円台になるロジックが殆どでしょう。
これもドローダウンが浅すぎるものは
過剰な調整された売買手法の可能性が高いか、
トレード期間が浅いシステムトレードです。

勝率53%、ペイオフレシオ1.1のシステムトレードが、
300回トレードして期待値通りになった場合の
パフォーマンスシミュレーションがこちらです。

1年にすると、だいたい2500円値幅を獲得している成績です。

300回でも、かなりバラツキがでます。
良い場合と悪い場合のシミュレーション結果もお見せします。

悪い場合

良い場合

全く同じ期待値でも、300回で負け越すこともあれば、
倍のパフォーマンスを出す場合もあります。

毎年利益を上げるトレード手法でも、
年間で負け越すことも少なくありません。

たとえ良い結果の時でも、
300回のトレードでは5連敗することもありますし、
2、3ヶ月連続で負けることもあります。

心理的には、2、3ヶ月負けると継続することが難しい、
と考えてしまいますが、いつ勝つかはわかりません。
一度決めた運用計画、そして出口に合わせて、
トレードを淡々と継続することが、最も資金を増やす方法です。

1つの戦略だけですと、利益となる確率は高いものの、
システムトレードという性質上どうしても崩れてしまうことがあります。
その解決法としては、
いくつかの戦略やトレードパターンの異なる戦略を組み合わせることにより、
リスクを軽減することも可能です。

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